不妊症、妊娠治療の考え方|リプロダクションクリニック大阪

不妊症、妊娠治療の考え方

夫婦の妊娠力

妊娠を目指すこと、不妊症、妊娠治療に対する考え方を述べたいと思います。カゼをひきやすい人、胃腸が弱い人、花粉症の人、癌になりやすい人など、ヒトにはいろいろな「体質」があり、妊娠しにくいというのも、ひとつの「体質」と考えています。ですから個々の妊孕性(妊娠できる力)は、個々に異なると考えます。これを「妊娠力」と表現するとします。もちろん、妊娠力を測定することはできません。夫婦の「妊娠力(妊孕性の総合点)」=夫婦の「妊孕性の基礎点」ー夫婦の「ダメージ度」 と考えています。

詳細は、松林ブログ 夫婦の「妊娠力」

妊娠治療がうまくいかないとき

何度も体外受精ががうまくいかない時にどのように考えるか。アメリカ生殖医学会(ASRM)から興味深いコメントがあります。

詳細は、松林ブログ 天気予報と妊娠率

男性・女性の妊娠治療の盲点

WHOの精液検査所見の基準値について

 1999年2010年

精液量2.0ml以上1.5ml以上

精子濃度(1ml中)2000万個以上1500万個以上

精子運動率50%以上40%以上

正常形態精子30%以上4%以上

ほとんどの方が誤解されていますが、この基準値は、「妊娠できる正常値」ではありません。正確には、過去1年以内にパートナーが妊娠した男性の精液検査を後日行い、下から5%の方の数値を示したものです。一般集団で精液検査をした場合には、この数値より若干低下しますが、ほとんど重なっています。つまり、ある精液検査の結果が出た場合に、妊娠する方も妊娠しない方もいることになります。ですから、この基準値より上だから大丈夫ということにはなりません。あくまでも、WHOの基準は妊娠できる「正常」の範囲ではなく、大雑把な目安を示したものです。この誤解があるために、男性不妊治療が必要な方の治療開始が遅れてしまい、大切な時間が奪われています。

詳細は、松林ブログ 精子のDNAダメージと染色体異常の関係

自然妊娠できる基準値についての 詳細は、松林ブログ 精子濃度と妊娠率

AMH値について

AMHは「残りの卵子の数」と表現されていることが多いですが、これは誤りでAMHは「供給されている卵子の数」を現しています。「AMHと残りの卵子の数は比例します」とどこにでも書いてありますが、何がどう違うのでしょう。

ヒトの卵胞は、原始卵胞→一次卵胞→二次卵胞→前胞状卵胞→胞状卵胞の順に発育します。

「残りの卵子の数」=「原始卵胞」

「AMH」=「一次卵胞、二次卵胞、前胞状卵胞」の顆粒膜細胞で産生されるもの

つまり、原始卵胞から供給されて作られた卵胞で作られるものがAMHです。「現在供給されている卵子の数」が「現在育つことができる卵子の数」ですので、まさにその時点での卵巣の反応性(卵巣刺激して卵子がどのくらいとれるか)を現しています。

詳細は、松林ブログ 「AMHは年齢とともに低下しません?!」